2023年11月に、東京都杉並区にある東京衛生アドベンチスト病院で、計画無痛分娩で無事に第一子を出産しました。
東京都で無痛分娩を考えている人の参考になると良いな、と思いこちらの記事を書いています。
他の病院と徹底的に比較した訳ではなく、利用する中で知った・感じた点をまとめているので、他の病院のことが気になる場合は別途調べてみてください!
また、病院で提供している内容は日々変わると思います。最新の情報は病院に直接お問い合わせする様にしてください。
- 1.アドベンチストを選んだ理由
- 2.アドベンチストのよかったところ
- 3.アドベンチストが向かなそうな人
- 4.その他
- 5.分娩に対する不安(出産前)と実際の様子
- 6.実際入院してみて、日々の過ごし方や設備など
1.アドベンチストを選んだ理由
- 家からなるべく近い
- 年間の無痛分娩件数が多い
- 麻酔科医の人数が多い
- 事故の履歴が無い
という基準で選びました。
無痛分娩のリスク
私はもともと妊娠出産に対して、ものすごく高いハードルを感じていました。
できれば陣痛などは一生避けて通りたい。子供好きでもないし、出産しなくてもいいかもしれない。。そんな考えを持っていたので、いざ子供を望んだときも、無痛分娩を真っ先に調べました。
無痛分娩の印象は「なんとなく不安」。調べると上位に「死亡事故」が出てきます。
過去の死亡事故を調べると、硬膜外麻酔を行う際に誤った箇所に麻酔を行い、呼吸困難に陥り死亡、もしくは重い障害を母子が負った、といったものがありました。
ただ、これらの事故は麻酔科医ではなく産科医が麻酔を行った様でした。
麻酔科医がしっかりと勤務していて、かつ万が一母体が呼吸困難になった時の措置が取れる施設であれば、こうした麻酔のミスによるリスクを下げられると感じました。
比較
厚生労働省のサイトに掲載を希望した無痛分娩を取り扱う病院のリストで検討しました。
このリストでは、無痛分娩の実施が24時間365日なのかどうかは分からないので、気になる病院があればHPにアクセスして調べました。
2.アドベンチストのよかったところ
医師が複数人いる
- 特定の医師にこだわらなければ、検診が特定の曜日になることもないので、働きながらでも通院しやすい。
- 相性の合わない医師がいたとしても、他の医師に診てもらえる。
出生前検査(NIPT)にも対応
- アドベンチストはNIPTの認可施設。NIPTを希望する場合は、必ずカウンセリングを受ける必要がある。
※非認可施設では安価な検査が受けられる場合があるが、陽性が出たときのフォローがない、または施設によって基準が異なる。また、認可施設では受けられない検査が受けられる場合もあるが、認可施設で実施しない検査=検査結果の確率が悪い。擬陽性が出やすい検査なども含まれている可能性があり、妊婦が無駄に心配する結果になる場合もあるとのこと。以上の理由から、アドベンチストでは、徒に検査項目を増やすことはおすすめされませんでした。
計画日がずれない
- 病院によっては子宮口の開き具合で後ろ倒しになる場合もあるが、後ろ倒しになることはまずない。
- そのため事前に予定が決めやすい。臨月に入ってからでも外出中の破水をあまり心配せずに、産前を楽しめる。
- 1回目の妊婦検診で入院と分娩日を決める。産後ケアホテルの予約が取りやすい。
バルーンを入れるときも麻酔が効いている
- 計画分娩で子宮口が開きやすくなるようにバルーンを入れる場合がある。病院によっては麻酔無しでバルーンの処置をするが、アドベンチストは分娩前日から入院して硬膜外麻酔の管を入れているので、バルーン処置のときにも麻酔が効いている。(全然痛くなかったです。ただ、タンポンみたいな感じで股からシリコン製の引っ張る部分がずっと出ているので、トイレの時は不便でした…)
24時間365日無痛分娩に対応
- 計画日前に陣痛が来ても無痛対応してもらえる。臨月を迎えたときに知る、この安心感笑。
3.アドベンチストが向かなそうな人
4Dエコーが欲しい人
- 4Dエコーはなさそう。エコーはあくまでも胎児の状態を知るもの!というスタンスが強い。医師によっては顔とか全然見せてくれない。(エコーの前に「顔が見たい!」と言えば恐らく見せてくれると思いますが)
大人数を捌いている。親身にゆっくり見てほしい人には物足りないかも
- よく言えばシステマチック、悪く言えば淡泊な部分もある。
- 外来担当の医師が分娩に入ることもあり、基本医師は忙しそう。聞きたいことが明確じゃないと、質問しても不完全燃焼になることも。
- 何となくの不安は、医師に相談しにくい。その分看護師さんのフォローはあり。
4.その他
NICUは無い
- 胎児の状態次第では転院しないといけない。
入院部屋は当日にならないと決まらない
- 確実に個室が良い、などの希望がある人には辛い。
夫の立ち合いは当日決められる
- 特に立ち会わないつもりでいましたが、分娩数日前にやはり立ち合いたくなり、対応してもらえました。いきむのに合わせて私の枕(?)を持ち上げる、などかなり参加させられていました笑。
拡大新生児スクリーニング検査の実施を選べる
- 追加1万円ほどで受けられる。どっちでもいいよ~という感じでしたが、一部の大学病院では「基本やる」ことになっているらしいので受けました。
古めかしい「母となるあなたへ」が10カ月~産後はバイブル的な存在に笑
- 余談ですが、初診で購入する冊子に妊娠中から分娩中、産後入院中に必要なことが全て書かれています。古めかしいし、書き方のフォーマットがそろっていないので読みにくいにですが、出産してから見てみるとかなり重要なことだけがまとめてあります。分娩時のことも基本的かつ重要なことはすべて書いてありました。
5.分娩に対する不安(出産前)と実際の様子
初産って半日以上かかるのに水が飲めないの・・・?
私は筋肉量が少ないからか、いつも水をちょこちょこ飲んでいる&水が足りないと頭痛が起こりやすいので、気が気ではなかったのですが、、
入院した日から点滴を入れてもらえるので、水分不足にはならないので頭痛は起こらないで済みました。あとは麻酔が効くと眠くなるから喉の乾燥はあまり気にならなかったです。陣痛中は喉の渇きどころじゃなかったです。
麻酔を入れてもらうまで、どれくらい耐える?
どこまで我慢して早く産むかV.Sせっかくの無痛分娩、楽しよう という気待ちのせめぎ合いです。
初産婦だと子宮口5cmくらいになるまでは麻酔をせずに過ごします。
この麻酔をしない時間を耐えれば耐えただけ、子宮口は開きやすくなるんじゃないかと思います。。もちろんこればっかりは体質にもよるんでしょうけど。
私は耐え過ぎて(?)しまい、ノー麻酔で9cmになっていました。破水から大体5時間。しんどい痛みに耐えたのは2.5時間ほど。
麻酔でなくならない痛み
耐えられなくなり、麻酔を入れてしばらくすると、さっきまでの辛さが嘘の様に引いて、横になって眠ることができました。陣痛が来ているかは、NSTの数字を見ないと分からなかったです。それくらい痛みがピタッとなくなりました。※個人差がある部分だと思います。
ですが、10cmになってから赤ちゃんが降りてくるまでの痛み(圧迫?)は麻酔でも消えず、その痛みが2時間ほど続きました。
確かに、テキストにも「子宮口が開いてから分娩台に行くまで、初産婦だと2〜3時間かかることもある」とサラッと書かれていました!
ここが正念場だとは思ってもいなかったので、予習したつもりでいたのに完全に想定外で、辛かったです。。
硬膜外麻酔が超痛そうなんですけど・・・
硬膜外麻酔を入れるための局所麻酔をします。局所麻酔は、力をちゃんと抜くとインフルの注射くらいの痛さ。管が中に入るのは気持ち悪いけど、知ってる痛さでした。
骨盤底筋が・・・!
産後、麻酔が切れるまでは歩けません。歩行可能になっても、直後は尿が出なくてびっくりしました!よくあることらしいですが…導尿して出してもらいました。翌朝漸く自分で少し排尿できましたが、尿意はあるのに自力で排泄できないのは中々不安でした。
お産パットってなに?いるんか?
会陰切開してる人には必要です!生理用ナプキンのりも柔らかいので傷が痛みにくいです。個人的に超必須アイテムにランクインしました。
ちなみに、産褥ショーツも必須アイテムだと感じました。パットがかなり分厚いので、産褥ショーツくらい緩くないと装着がキツキツになりそうです。また、毎日看護師さんの傷チェックがあるので、ぱかって開かないとかなり面倒だと思います。忙しい看護師さんを手間取らせちゃうのが申し訳なさそうだな、と思いました。
病院ではアメジストの産褥ショーツ1枚と、お産パッドをもらえました。2〜3日はMサイズ、そのあとはSサイズのお産パッドを使っていました。
妊娠中にどのサイズの産褥ショーツを買うか迷ったのですが、病院ではアメジストのMサイズのものがあてがわれました。産前の身長体重は155cm42kg。臨月は52kgでした。ダッコのM-LとL-LLサイズのものを用意していたのですが、L-LLは大きくて使いませんでした。
6.実際入院してみて、日々の過ごし方や設備など
2泊本館大部屋、3泊新館大部屋
■本館大部屋
- シャワー、トイレは部屋を出て共用のものを使う。シャワーは3ユニットある。清潔だが1ユニットは立ってシャワーを浴びるのがやっとの広さ。(規模の大きいゲストハウスにたまにあるやつ。立ってるだけでいっぱいいっぱいの脱衣所とシャワーブースが2こ1になってる仕様。)
- 洗面台は部屋の突き当たりにある。(入口からまっすぐ行ったどんつき。なので丸見えです)
- リネン類はシャワー室の手前、鏡と洗面台がある横に共用の棚があり、そこから好きな時に取り出せる。(母乳や赤ちゃんの吐き戻しがついてしまったときに着替えられてありがたかったです。)
- カーテンで仕切られている。運が悪いとベッドの真上に蛍光灯があり、7時~21時まで点灯している。(寝転ぶとまぶしいし、結構しんどいです)
- ベッド以外の設備は、椅子、円座クッション、机とロッカー。有料のテレビと冷蔵庫。(机は会議室にあるような長いやつ。ロッカーはカーテンを出ないと使えないので、ちょっと使い辛く感じました。)
■新館大部屋
- シャワー、トイレは大部屋に1つ。
- 洗面台は入口入ってすぐ。扉の横なので少し見えにくい。
- リネン類は新館の共用部
- だいぶしっかりしたパーティションによる仕切り。引出し付きの机、ベッド横の棚、椅子、円座クッション。1ベッドあたりの占有面積が本館大部屋よりも広い印象。(本館よりもかなり個人のスペース感が強いです。でも大部屋は大部屋なので、お互いいびきや、看護師さんとの会話は筒抜けです)
細い机や引出しもあり、かなり個室感があります。全体照明は共用の通路部分なので、寝ていてもまぶしくありません。
リネンレンタルの内容。
寝巻はワンピースタイプ。ポリ80%とかの白地に花柄。(入院中ずっと寝巻なので持参はきついかも。)
タオルは使い放題(授乳で汚れるから超助かる)
円座クッションが1つベッドについてきますが、会陰切開後は本当に痛くて座れないので、助かります。
授乳の回数と強制度
- パスすることもできる。だが新生児室は常に多忙なので、事前に「次回乳はパスしたとい」と看護師さんに伝えておかないと、わが子がちちょっとかわいそうなことになる。(4時頃~23時頃までは、赤ちゃんが泣くと母親にコールがかかり、新生児室へ出向いて授乳する。なのでコールがかかってからパスを申し出ると、忙しい授乳室ではわが子にミルクをあげてもらうまでに少し時間がかかってしまいます。)
2023年11月時点 - 初回でおむつ替えのやり方や、お世話記録の方法、マイ授乳クッションの貸与がある。
- 細かいモノの使い方は聞かないとわからない!保湿、ホットタオル、ベビースケール、搾乳の方法など。周りの人を見ながら、わからないことは何でも聞くべし。
- 平日のオフィスタイムは堤式母乳外来の人がいる。(初産でしたが4日目くらいから母乳がめちゃくちゃ出ました)
5日間の時間割
- 入院生活表を最初にもらう。結構忙しい。
- 1日の流れは、ベッド脇にあるファイルに綴じられている。
2023年11月時点
産後は理解力が落ちるので、グーグルカレンダーに全て記入して管理しました。
黄疸の対応
- とてもしっかりしている印象
- 新生児室のナースセンター内に光線治療の機械があるので、治るまでそこに寝かせる。いつも寝ているコットごと光線の下に新生児を入れる。
- 授乳は普段通りに可能。
- 丸一日光線治療を行い、翌々日の血液検査で改善が認められれば治療終了。
私の子供は退院前日に黄疸が出てしまったので、子供の退院は1日長引きました。
ベジタリアン食、入院中に嬉しいビュッフェ
- 卵と牛乳は使われるが、お肉や魚は使われないベジタリアン食で、優しい味。
お祝い膳。平日に出ます。土曜出産だったので月曜日のお昼に食べました。 - 毎日1時間、7階の食堂でビュッフェが行われる。
2023年11月時点
野菜が好きなので、私は食事に対して満足でした。ビュッフェで間食もできるので、産んですぐ以外は基本的に胃袋が満たされていました。
新生児室の面会(母親)
- 2~3時間ごとの授乳以外にも、母親は新生児室に自由に出入りが可能。
ちょっと顔を見に行く、とかもできます。定期的な授乳で結構忙しいので、私は特に行きませんでしたが。
新生児の面会システム(母親以外)
- 当日新生児室の表に名前を書き込むシステム。
- 各時間10組まで名前が書けるので、まず希望の時間に面会を入れられる。
土日の一番早い時間は混んでいました。窓越しに新生児の顔を見るので、あまり混んでいる時間だと見えにくいかも。
退院の時間
- 11時。家族が来てくれる場合は、1階ロビーで待っていてもらう。
- 赤ちゃんの退院は黄疸の治療によって遅れる可能性もある うちは子供が黄疸治療のため1日退院が遅れました。
なんだかごちゃごちゃだし尻切れトンボな書き方ですが、入院中の下書きをそのまま編集してしまったので、もうこのまま公開しちゃいます。
今後間違ってるところなどはちょこちょこ直すかもです。
初めての出産は分からないことの連続で不安でした。同じような方の不安解消に少しでもお役に立てたら幸いです!