私は東京衛生アドベンチスト病院で計画無痛分娩をし、退院する日から産後ケアホテルマームガーデン葉山リゾートを14泊15日で予約していまいした。
計画無痛分娩だけでも30万近い自費があるので、産後ケアホテルに2週間泊るかどうか、最初はかなり迷いました。
ですが、泊ってみた結果、、本当に良かった!としか言えないです。
産後すぐに利用することで、最大限のメリットを得られた様に思います。
家に帰り、昼夜問わずの授乳が続く今
改めてマームガーデンのありがたさを感じます。
産後すぐじゃなくても、1ヶ月を過ぎる頃(何故か泣き止まなくなる、という研究結果もあるらしい。厚生労働省の動画より)に1週間でもいいから利用すると、かなりリフレッシュになると思います。
無理しすぎず、家族が幸せになれる選択をしながら育児ができるといいですよね。
1.見学、予約のタイミング・費用
見学
産後ケアホテルを知ったのはネットの広告。つわりがつらい中、虫の息で仕事をするか、横になってスマホで妊娠の調べものをするしかできない日々に、マームガーデンは見れば見るほど魅力的なサービスに見えました。
ですが、値段は決して安くない。現地を見ずに予約するのはちょっとできないと思い、つわりが少し落ち着いたときに、夫婦で見学をすることにしました。
食事を体験できる時間帯のツアーもありましたが、つわりで食べられなかったので、ステイ中に出るおやつをもらえる時間帯の見学ツアーを利用しました。
見学は14w頃(5月後半)に行きました。出産は11月半ば予定だったので見学は早すぎるかな…と思いつつ、結果的には良い時期の見学だったと思います。
というのも、ホテルのチェックイン予定は産後退院してすぐ・・・11月半ばの予定でしたが、5月当時で14泊の利用枠は残り数室とのことでした。
アジア圏の方の利用が多く、そういった方々は妊娠検査薬で陽性が出た時点で申し込む方もいるそうです。
(2週間滞在してみて、長期利用は海外の方が多い印象でした。)
予約のタイミング・費用
見学当日に行いました。見学の当日(だったか、翌日だったか)に申し込むと1泊無料になるとのことで、すぐの決断は勇気が要りましたが、、
※当時は振り込んだ日からキャンセル料が発生しました。2023年11月現在、キャセル料の規定は大きく変わっているので、その都度施設のHPを確認した方が良いでしょう。
さらに、14泊以上で1泊当たりの費用が安くなりました。
一番リーズナブルな部屋に泊まり、宿泊費用は14泊で約49.9万円。1泊当たりは約3.8万円です。
泊った後の感想として、この3.8万円/日は全然高くない!むしろ安いくらい。(でもこれ以上高いと利用が難しいから、この値段で良かったですが)。
一番リーズナブルな部屋=バリューは、他の部屋と大きく違う点はお風呂。浴槽の中でシャワーを浴びるスタイルです。見学のときに「会陰切開したから浴槽をまたぐのが痛かった」という話がありビビっていたのですが、(人によりますが)私は気になりませんでした。会陰裂傷だとまた痛みの程度が違うかもしれませんが…
東京近郊には武蔵小杉や飯田橋にも産後ケアホテルがありますが、一番リーズナブルなプランの値段が安いのがマームガーデン葉山でした。
アクセスに難を感じるかもしれませんが、都内から電車+バスでも意外と簡単にアクセスできます。タクシーの送迎(有料)もあるので、そこまで構える必要はないと思います。
長期滞在の場合は海が見えるロケーションや解放感のある施設であることもうれしいポイントなので、費用対効果が高く感じます。
ちなみに、最終チェックイン日の確定は、子供が生まれた翌日=チェックイン日の4日前でした。出産後の連絡フォームにスマホで記入します。
退院日がずれた!
退院日にチェックインする予定でしたが、子供の退院が黄疸治療のため1日遅れることが、チェックイン前日に判明。
急ぎマームガーデンに電話して相談すると、1日後にスライドしてもらえました。しかも子供の退院日は当日になるまでわからなかったのですが、それも特に問題ないと言ってもらえて、産後のぼーっとした頭にはとてもありがたかったです。
このときは黄疸治療の証明書などは特に不要でした。
また、チェックイン日がずれたことで夫にレンタカーで送ってもらうつもりが叶わず。
急遽マームガーデンのタクシー送迎をお願いしました。このとき、14泊以上の特典を使い、東京都からの送迎費用は片道1万円で済みました!(往復で2万円)。
タクシーは逗子の提携会社さんから手配されるシステムで、詳しい乗車場所などはタクシー会社から直接電話が来ました。当日にバタバタになってしまいましたが、運転手さんも感じが良かったです。チャイルドシートに新生児を手際よく乗せてくれました。
自分たちでレンタカー&チャイルドシートに乗せるつもりでしたが、難しかったかも。。頼んでよかったです。
2.滞在中の過ごし方
実際泊るまで迷っていたのが、マームガーデンでの過ごし方です。
夫は土日に日帰りで来て、赤ちゃんのお世話を学ぶことを目的にしていました。
私自身は、宿泊当日までずっとどう過ごすかを悩んでいました。
第一子なので、赤ちゃんのお世話は全然わからない。病院でも母子別室だったので、1日中一緒に過ごしたことはなく、授乳のときしか顔を合わせていない状況でした。
①せっかくプロがいて頼れる環境なのだから、ここでしっかりお世話を学ぶか?
②せっかく24時間赤ちゃんを預かってもらえるのだから、思いっきり子供を預けて体を休める&一人時間を満喫するか?
チェックイン時のヒアリングでどう過ごしたいかを聞かれるのでが、私は正直に上の気持ちで迷っていることを伝えました。
全面的にその気持ちを受け入れてもらい、いつでも方針は変えられる旨を伝えられ、すぐに決めなくても良いことにホッとしました。
チェックイン当日はとりあえず預けて休み、翌日の朝7時から授乳することにして、そのあと徐々に方針を決めることにしました。
退院1日目、まだまだ気が立っていて、病院での頻回授乳(4時頃~23時まで)をしなければ・・・!という考えがなんとなくありました。なので7時頃から授乳し、そのあとは赤ちゃんの1日を見てみようと思い、ずっと一緒に過ごしてみました。
2~3日目は土日で夫が来ていたので、お世話を学んでもらうためにやはり一緒に過ごす日々。
昼間一緒に過ごしてみて、何となく赤ちゃんのサイクルが見えたのと、ずっと一緒にいると全然まとめて休めないことが判明。ほにゃほにゃ泣くし、エンドレスおむつ替えが待っていました。
4日目からは思いっきり赤ちゃんを預けて、授乳したいときだけ授乳に行く生活に落ち着いていきました。この頃には産後の緊張が少し解けて、夜も胸が張った時だけ目が覚める様に。それまでは眠りが浅くて何度も目が覚めていましたが、やっと赤ちゃんを可能な限り預けてゆっくりしようと思える様になりました。
参考までに、ゆっくりする日の代表的な過ごし方をまとめてみました。
※赤ちゃんとずっといたい人は、部屋に連れて行ったり、ラウンジやロビーで一緒に寛いだりもできます。基本的に好きな様に過ごせる+ケアを受けられる、という感じです。
<代表的な1日>
7時頃 起床、ベッド脇のコールで赤ちゃんの次の授乳時間を聞く
7:30頃 朝ごはん
8時 授乳
10時頃 ハーブテント
11時 授乳(スキップすることもありました)
12時頃 昼ごはん
午後 授乳はスキップして部屋でゆっくり寝たり本を読んだり
17時 授乳
部屋やラウンジでゆっくり
19時頃 夕飯→足湯
20時以降の授乳はスキップして、胸が張ったら部屋で搾乳。基本部屋でゆっくりしたり、岩盤浴に行ったり
21時頃 搾乳
23時頃 就寝
夜中一度搾乳
あとは、「マムズクラス」というイベントがある日もあるので、興味のあるイベントに参加したりしました。
母乳過多でまとまった睡眠が出来なかったが…
チェックインした日に母乳が出すぎて困っている話をしたので、滞在中はピジョンの電動搾乳機を借りられたのもかなり大きかったです。
(HPでは1日のみの貸出と書いてありましたが、変わったのか、状況に応じて貸出なのか分かりませんが…)
授乳に行くとなんだかんだ40分〜60分くらいかかりますが、部屋でサクッと搾乳すれば、20分ほどで胸のカチコチは取れて、夜中ならすぐ寝られるのでかなり楽でした。
産前とのギャップ
周りを散歩したりすると思っていましたが、思ったより会陰切開の傷は痛い!歩くとひきつれる…
あとは思った以上に疲れやすい。産褥期の過ごし方で、産後2週間はお世話の他は寝てた方が良いという指示を見て、予定変更。外出はほぼしませんでした。
産後16日目にランチを食べに行ったくらいです。
外出について
ベビールームに外出届とルームキーを預ける必要があります。
11月末から外出可能時間が変わり、23時までに延長されました。
また、徒歩5分ほどのところにファミマがあるのですが、そこに出るのは外出届不要と明記される様になりました。ちょっとコンビニへ、がやりやすくなった様に思います。(でも館内着はほぼ寝巻きだから、着替えないとちょっと出にくい)
過ごし方まとめ
チェックインから数日して、滞在の目的が明確になったのが精神的に安定しました。
夫がここに来る目的はお世話を学ぶ、私の目的は産褥期の回復に努める、という風に夫婦の間で明確になったのがよかったです。
元々子育てに熱い思いなど微塵も抱いていなかったにも関わらず、産後は赤ちゃんを人に預けることに対してかなり罪悪感がありました。本能でしょうか…?それとも世間体を気にしてか。
とにかく、産後のメンタルは自分でも想定外なので、私がゆっくりすることを施設全体で賛同してくれているという肯定感がありがたかったです。
3.ベビールームでのサービス
どんなことをしてもらえるのか
24時間スタッフの方がいて、24時間いつでも赤ちゃんを預けられます。
オフィスタイム(9時頃〜18時頃)は助産師さんが勤務しており、その日その日で担当の方が付いてくれて、赤ちゃんや自分自身の気になることを相談できます。
私は赤ちゃんが生後1ヶ月頃には完ミにしたいと思っているのに母乳の出が良すぎるのが困っていたので、授乳計画を頻繁に相談していました。
乳腺炎が怖いので、授乳をスキップした時の胸の状態を見てもらって、もう少し頻繁に母乳を出していた方が良いのか、今のままの頻度で良いのか、胸が痛いのをどう対処するか、などを教えてもらっていました。
また、母乳外来で断乳ケアが受けられる、という様な知識も教えてもらいました。
赤ちゃんに関しても、今後のミルクの量や、理由がわからず泣き止まない時に考えられる原因と対応方法、その日気になること(へその緒が取れた後の出血や、顔の傷など)など、なんでも相談できて、ものすごく安心できました。
いきなり家で赤ちゃんと夫婦だけ…だと、ちょっとしたことが気になる&原因が分からずストレスになっていたと思います。
マームガーデンでプロの話を沢山聞けたので、家で育児するにあたって心の余裕につながっていると思います。
授乳室で受けられるサービス
好きなタイミングで使えます。
基本スタッフの方は授乳室にはいないです。が、部屋はベビールームのすぐそばにあり、ベビールームに通じる電話が設置してあります。
アメニティは、授乳クッション、病院にある様な硬い円座、ベビースケール、消毒済みの哺乳瓶、ミルク、ウォーターサーバーがあります。
授乳のみ・授乳して足りない分はミルクにする・ミルクのみあげるなどに対応しています。余ったミルクや哺乳瓶の片付けは施設の方がしてくれます。
またベビールームへの電話で、泣き止まない時に呼んで助言を求めたり、預けてある搾乳を温めて持ってきてもらったり、ギャン泣き時にミルクを作って持ってきてもらう、などの対応を受けられます。
あとは、予約制で助産師さんから沐浴指導も受けられます。
予約は施設についてから、好きなタイミングでベビールームのスタッフさんに相談します。
夫は一度指導を受けた後、ホテルに来る時は自分で沐浴を練習していました。土日はお父さんの沐浴指導が多いらしく、予約が取りにくい様でした。
施設での沐浴は、リネンの洗濯や湯船の掃除を施設の方がやってくれるのが、ものすごく楽でした。初めての沐浴というだけでも大変なのに、タオルで拭いていたらウンチをしてしまい…家でいきなり起こったら心が挫けそうなアクシデントも、助けを借りながら徐々に慣れることが出来ます。
4.宿泊費用に含まれているサービス、アメニティ、その他の設備
赤ちゃん関連のものと、生活に必要なものほぼすべてが施設にあります。
HPにも記載がありますが、細かく書くと以下の様な内容です。
サービス
- 24時間赤ちゃんの預かり・お世話
※宿泊プランによっては夜間は預けられないプランもあるようですね
- 3食+おやつ&夜食の計5食
【妊娠中は控える人が多いローストビーフ丼など、嬉しい心遣い】
【朝ごはんはパンの日もあればごはんの日も】
【館内は基本ノンアルです。ノンアルのラインナップは日進月歩してる様子でした。】
- 抱っこ紐レクチャー(好きなタイミングでベビールームの方に声をかける)
アメニティ
- ケトル、小型冷蔵庫、レンジ、ドライヤー、スリッパ、テレビ、手元灯
…部屋にあります
- 各種お茶
…チェックイン時に部屋に少し、2Fラウンジではいつでも。1Fダイニングではダイニングが開いている時間
- デトックスウォーター、酢ドリンク
…2Fラウンジと1Fダイニングで、ダイニングが開いている時間帯のみ
- ドリンクマシーン
…お茶やジュース、コーヒーなど
- ノンカフェインコーヒー
…2Fラウンジと1Fダイニング
- ノンアルコールビール・ノンアルワイン
…1Fダイニング
- ノンアルシャンパン
…週末のみ1Fダイニング
- ボトル
…チェックイン時に1個もらえました。館内のお茶を入れて持ち運べる
- 館内用のトート
▼1Fロビーでいつでも自由に取れるアメニティ
- 館内着
※マタニティではないので、産後すぐだと2サイズくらい上のパンツを選んでいました。また生地が厚手なので、暑がりの人には寝巻にするにはしんどいかも。私は寝るときはTシャツとマタニティハーフパンツを着ていました。
- 母乳パッド
…母乳が多く、これが無料なのは超助かりました!
- ナプキン・産褥パッド
- タオル類
…フェイスタオル、バスタオル
- 水のペットボトル
- 好みのシャンプー&リンスの貸出
- 好みの枕貸出
- 他お皿やコップ、ピンや綿棒など
設備
- 洗濯乾燥機(縦型×3台、ドラム式×2台)
- 足湯(2~3人)
- 岩盤浴(4か所)※webで予約
- ハーブテント(3室)※webで予約
- 大浴場 ※16時~23時はwebで予約、それ以外は空いていれば使ってok
- カラオケ・ワークスペース ※webで予約
- 2Fラウンジ
- テレワークキューブ(3部屋)
- マッサージチェア(2台)
- キッズスペース
- 足形手形アート&ベビーマッサージができる部屋(マムズクラス開催の部屋)
ちなみにweb予約は、スパの運営するサイトで行います。
【ハーブテント】
【カラオケ&ワークスペース】
【2Fラウンジ】
【2Fラウンジ横のテレキューブ】
【1F足湯】
【マムズクラス】
5.プラスアルファのサービス
有料のエステやネイル、骨盤矯正があります。
私は骨盤矯正とオイルトリートメント120分を受けました。
骨盤矯正は施術と、骨盤底筋エクササイズのレクチャーで計60分。
エクササイズは「忘れそう」というとムービーをいい感じに(私の二十顎が映らない様に)設置してくれて、細かい心遣いがありがたかったです。
オイルトリートメントは足から頭まで全身。会陰切開の傷がおしりの方まであったので、避けてほしい旨を伝えると、その代わりに凝りのひどいところを念入りに施術してもらえました。紙パンツ+ナプキン、うつ伏せのときは胸のところを少しくぼんだ形にして+母乳パッドを設置できるので、産後でも安心です。仰向けのときも胸には分厚いタオルを当ててくれるので、恥ずかしさなどは全然なかったです。
とにかく気持ちの良い時間でした・・・。